RAFIQでは、日本で難民として認められなかった人の「難民不認定取消」を求める裁判にも協力しています。
3月8日にはアフリカ出身難民の裁判で、2時間半に及ぶ本人尋問をRAFIQの支援者たちが傍聴しました。当事者が語る拷問などの迫害状況は、平和な日本では考えられないことばかりでした。傍聴した人の感想をご紹介します。
「初めての本人尋問の傍聴でした。原告側弁護士からの尋問では、難民本人による拷問の再現を見ていたたまれない気持ちになりました。傷痕を見せ、襲われた状況を詳述するのは、辛いものがあると感じました。
被告である国(出入国在留管理庁)側からの尋問は、難民の方の過去の供述に対し、時系列的な矛盾をつくといった内容でした。しかしほとんどの供述は各所での尋問という形で行われており、そのような緊張状態では私でも多少の矛盾点は生じるのではないかとの感想を持ちました。裁判官がどう判断するかはわかりませんが、傍聴人が多いことも心証に影響を与えることがあると聞いたので、今後も可能な日は参加したいと考えています。」(RAFIQ会員 Oさん)
「裁判の日の夜は、心がざわざわして疲れて眠ることができませんでした。忘れないと生きていけないほどの悲しみや迫害を、文化の異なる外国の裁判官に証明する。『正しいこと』の意味がわからず、動揺していたようにも思います。傍聴席とはいえ、難民の方のこれからの人生を左右する重要な場面でしたので、私もたいへん緊張しました。迫害の惨状が思い浮かび、本当に残虐で理不尽で、難民の方には今まで苦しい思いをしてきた分、日本で幸せになる機会があるべきだと強く思いました。」(RAFIQボランティア Yさん)
日本では難民が不法滞在者として入管に収容されたり、仮放免されたとしても就労が認められないなど、不安定な暮らしを強いられています。命の危険があり帰りたくても帰れないこの人たちに、手を差し伸べられる社会でありたいと強く願います。
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