国内で一日の新型コロナ感染者が5万人を超えました。コロナ禍がここまで長引くとは予想できず、RAFIQが支援する方たちに食料やマスクを送る活動も継続しています。この状況が収束し、なんみんハウスで皆さんと顔を合わせる機会が増えることを待ち望んでいます。

RAFIQのホームページに2020年度（2020年9月～2021年8月）の活動報告を掲載しました。　http://rafiq.jp/activity.html

１．難民申請者への偏見を助長しうる入管庁発表に対し意見表明

２．寄稿　ミャンマー国軍クーデターから1年を迎えて

３．仮放免中の大怪我！医院への同行支援で感じたこと

難民支援協会（JAR）、名古屋難民支援室（DAN）、RAFIQは1月13日に「難民申請者への偏見を助長しうる入管庁発表資料に対する意見」を発表しました。

この意見書は、昨年12月に出入国在留管理庁（入管庁）より発表された資料「現行入管法上の問題点」が難民申請者への偏見や差別を助長する内容になっていることに抗議するものです。12月22日に難民支援協会が発表した意見に今回、追加意見を記載し、名古屋難民支援室とRAFIQが表明団体に加わりました。

発足当初の2002年より入管に収容されている難民の面会を続け、保証人も引き受けているRAFIQにとって、入管庁のこの発表資料は看過できません。

「入管法改正案」の再提出は今国会では見送りになったようですが、法務大臣は意欲を見せていました。人権に配慮した「入管法の改善」が必要です。入管収容者の約4割が難民認定申請者です。日本の難民認定が欧米並みに30～50％になると大幅に収容者は減ります。処遇の問題を早急に改善することが第2のウィシュマさんを出さないことに繋がります。また、仮放免者に在留資格と就労資格を与えることも必要です。市民的な権利がない人々への生活支援を多くの市民と支援団体が支えているのが現状です。

「難民申請者への偏見を助長しうる入管庁発表資料に対する意見」

※認定NPO法人難民支援協会のホームページに掲載されています。

https://www.refugee.or.jp/report/refugee/2021/12/opinion211222/

出入国在留管理庁「現行入管法上の問題点」

https://www.moj.go.jp/isa/content/001361884.pdf

【参考】難民研究フォーラム「各国における入管収容制度」

https://refugeestudies.jp/2020/10/research-detention/

入管庁資料内「（参考資料）諸外国法制について」に関連し、難民研究フォーラムのホームページに各国の収容制度比較が掲載されています。ご参照ください。

国連人道問題調整事務所（OCHA）は、1月17日にビルマ（ミャンマー）の国内避難民に関しての報告書を発表しました。現在、国内避難民の数は32万人。都市部に暮らしていた医療従事者、教員、鉄道職員など多くの公務員は市民不服従運動（CDM）に参加し、国軍からの逮捕を逃れるためにすでに国境地域に避難しています。国軍の執拗な攻撃は少数民族が暮らす国境地域で数多く見られ、空爆、焼き討ち、略奪、拷問、逮捕、これらの蛮行は現地から世界中に発信されています。多くの自助組織が、これらの人々を助けるために国際社会に「ミャンマーを助けて」とSOSを出しています。私たち国際NGOは国民統一政府（NUG）や自助組織からの支援依頼に応えていますが、避難民の多さからすべての支援を実行することができない状態です。

日本政府は、直ちにNUGを正式な政府として承認し、人道支援を除くODAと国軍に利益を与える投資を即時全面停止するように望みます。一日も早く、ビルマの人々が安心して暮らせる日が訪れることを毎日祈っています。（日本ビルマ救援センター　中尾恵子代表）

日本ビルマ救援センター　http://www.brcj.org/

お正月明け、午前10時頃だったでしょうか。仮放免の方からRAFIQの支援者グループLINEに“ need help”のメッセージとともに、足の怪我の写真が送られてきました。慌てました！通信手段がLINEしかなく、LINEの通話は通じにくい上に言葉の問題もあり、本人と支援者複数、病院の受付の方の間で情報が錯綜。右往左往の結果、以下のことが判明。早朝、ガラスの破片を踏んで怪我。救急車で最寄りの総合病院に運ばれ、すでに応急処置は終わり、病院にいる。近くの医院への紹介状ももらった。困っているのは、病院の支払いで、その目途が立てば本人帰宅可とのこと。

そこで、急いで病院に駆けつけ、支払(RAFIQ立て替え)を済ませた後、紹介された医院の前で4時過ぎに本人と会いました。2時間弱の待ち時間の後、受診。「ガラス破片が足を貫通しているため、傷の深い部分で感染が起きると危ない」と説明があり、抗菌剤が3日分出ました。さらに、総合病院から処方箋が出ていた1日分の薬を近くの薬局でもらって長い1日が終わりました。外はもう真っ暗でした。

仮放免の方は、就労不可、住民票も、健康保険もありません。医療は実費全額負担です。一体どうやって生きていけばよいのでしょうか！私にとって初めての医院への同行支援でしたが、仮放免の方の置かれた過酷で、理不尽な状況を肌で感じた1日でした。

（RAFIQ会員 Hさん）

RAFIQは関西に暮らす難民の方々の支援をしています。難民認定に向けた法的支援、衣食住の生活支援、さらには長引くコロナ禍に対応した感染予防など。これらの活動は皆さまからのご寄付に支えられ行っています。

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