(9月12日の公開学習会「アフガニスタンはどうなっているの?」で、RAFIQが支援しているアフガニスタン女性が発表した内容を要約したものです。)
1996年~2001年の旧タリバン政権時代は、アフガニスタンの女性にとり最も暗い時期でした。 最も単純な人権と市民権にアクセスできませんでした。
勉強も仕事も、一人で外出すらできませんでした。正式な法廷もなく、死刑や石打ちは特に女性には当たり前で、国内外に女性の声を届けるメディアもありませんでした。タリバンの敗北後、女性省が設立され、女性の能力促進、ジェンダー平等などの問題を追求してきました。女性のための独立人権委員会、女性への暴力防止に関する法律が制定されました。女性の地位は向上し国会の女性議員が27%になり、女性が知事、市長、大臣など重要な役職にも就きました。警察や軍にも多くの女性が参加し、軍のパイロットにも女性がいました。女性は教育機関に簡単にアクセスでき、多くの女性が大学に入学しました。少数民族ハザラが暮らす最も貧しい州の1つであるバーミャンでは、学生の約45%が女性でした。また、近年、大学の入学試験で最高点を獲得したのは女性でした。この20年間様々な分野で多くの進歩が見られ、多くの障害や問題があるにもかかわらず明るい未来が女性を待っていました。
8月の政権崩壊後、当初はタリバンも変わり女性の権利に以前より寛容だと考えられました。少なくとも国内外に正当性を示すため、すべての部族、 女性を包括した政府をつくると言っていましたが、最近の彼らの行動から見て女性や少数民族にとり明るい状況にはありません。特に女性の未来は暗いといえるでしょう。現在タリバンは、女性は家にいるよう求めています。女性従業員は解雇され、女性の学校は閉鎖されました。暫定内閣はただ一つの民族で構成され男性のみです。女性省は廃止されました。テロ行為で国際的指名手配リストに載っている者が入閣しています。タリバンは国内および国際的な圧力に関係なく、過激で硬直化したイスラム教に基づいて以前と同じ古い政策を適用しているため、女性にはチャンスがないと結論付けられます。
街頭抗議する女性たちがタリバンに殴打され家に戻れと命令されました。しかしアフガニスタンの女性は諦めず権利を求めて戦います。
私は女性として、また、アフガニスタンの歴史を通じて常に差別され、虐殺されてきた少数民族ハザラの一員として、国際社会にタリバンを承認しないように呼び掛けます。彼らが女性の権利を保護し、確保するよう圧力をかけてほしいと願います。そして少数民族が国を脱出する安全なルートを確保するよう要請したいです。
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