UNHCR(国連高等難民弁務官事務所)は、6月20日の「世界難民の日」にあたり、6月18日に前年の世界の難民数を発表しました。
2019年は7,950万人が強制移動を余儀なくされています。97人に一人が庇護の必要な方になります。
国連のプレスリリースでは、増加した要因を以下のように分析しています。
「2018年末時点の7,080万人から1年間の増加は、2つの主な要因の結果と言えます。
まず一つは、2019年の懸念であった新たな強制移動です。特にコンゴ民主共和国、サヘル地域、イエメン、シリアが挙げられ、中でも紛争から10年目に入ったシリアからは、これまで1,320万人の難民、庇護申請者、国内避難民が発生しており、世界全体の強制移動の実に6分の1を占めています。
二つ目は、国外に避難しているベネズエラ人の状況が明確に表われています。その多くは難民や庇護申請者として法的に登録されていませんが、保護関連の手続きを必要としています。本日発表した統計は、計り知れない悲痛、絶望、犠牲、愛する人と引き裂かれなければならないという現実がその背景にあるということをまさに物語っています。」
現在、新型コロナの影響で移動ができなくなっていますが、課題はそのままです。難民へのコロナの感染防止策も含めて、最も脆弱な人々に手を差し伸べていく必要性が増しています。
参考:
UNHCRプレスリリース
「グローバル・トレンズ 2019:全人類の1%が強制移動に直面」
https://www.unhcr.org/jp/26829-pr-200618.html
UNHCR「数字で見る難民情勢(2019年)」
https://www.unhcr.org/jp/global_trends_2019
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